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WILHELM SASNAL 16㎜films(RAT HOLE GALLERY)

久しぶりに、ラットホールギャラリーに行ってきた。
リニューアル後初めて訪れたが、ギャラリースペースの隅にあった
ネズミの穴は見当たらなかった?

今回の作品ははっきり言って好みです。
なので、テキストをそのまま
掲載しちゃいます。

www.ratholegallery.com




ヴィルヘルム・サスナルは1972年、ポーランド・タルノフ生まれ。クラクフ芸術アカデミーの絵画科を卒業し、雑誌のイラストレーターとして仕事をする傍ら制作活動を続けます。2000年頃から国際的にも注目を集めるようになり、ポーランド国内外の多くの展覧会でその作品が知られることとなりました。画家としてのキャリアが先行している印象のあるサスナルですが、その一方で写真、ドローイング、ビデオそして今回展示する16mmフィルムなど様々なメディアを使った作品を発表しています。

制作活動の中心のひとつである絵画制作においては、写真を基にしたもの、身近にあるオブジェ、友人達などその主題も、また具象、抽象といった手法も非常に多岐にわたります。数日、時には一日で一点を描き上げるという極めて多作の作家でありながら、主題や手法を固定せず、ある一定の距離感を保ち、主題を客観的に捉えた制作を行なっています。一方でそうした客観性を持ちつつ、時に主題として政治的および社会的なテーマをとりあげ、見るものに現実社会がはらむ問題を、あくまでも主観を排した形で喚起しています。

こうした姿勢は今回上映する彼の16mmフィルム作品でも同様に見られます。 ポーランド出身で、母国が社会主義から民主主義に転換するという大きな変革期に青春時代を送り、現在も生地であるタルノフで制作を続けていることから、いわゆる東欧美術の文脈から語られることの多い彼の作品ですが、実際にはポーランドだけでなく、より地理的にも広範囲で制作されていることが映像作品から見てとれます。また、一方で日常生活における身の回りを使った作品、言語テキストを使ったものなど、彼の絵画作品の源泉ともいえる作品です。ドキュメンタリー的要素を持つものも多く、絵画同様に客観性を保持し撮影対象のリアリティを写し出します。さらに映像という手法により彼自身が作品制作への影響を公言している音楽要素が多分に含まれ、撮影対象との距離の振幅を増進させる効果をもたらす、あるいは音楽自体が持つ意味を具現化した作品となっています。

今回は、16mmフィルム作品3本と、展示される16mmフィルム作品に相応しい絵画作品が彼自身によって選ばれていることにより、彼の絵画作品でしばしば指摘される「映像的フレーミング」がより具体的な形で理解できる展示となっています。
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